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第15回 日田ラボご隠居カフェ

今回は「こたつdeシネマ!」

 新年はじめてのご隠居カフェは日田にある唯一の映画館の支配人である原茂樹さんをご隠居カフェの講師にお迎えしての会となりました。
タイトルは「こたつdeシネマ」。なかなか良いネーミングですよね。
ただ、参加人数が多かったので全ての人がこたつにはいることは出来ませんでした。
こたつ大募集中です!(笑)
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 今回は、原さんの活動がドキュメンタリー九州という番組で取り上げられたので、そのドキュメンタリーを日田ラボで見た後に、原さんのお話を聞くという形式で第14回ご隠居カフェはスタートしました。
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 原さんが「日田シネマテークリベルテ」の支配人となって2年半になります。
現在では一館しかない映画館も昔は日田だけで7館もの映画館がありました。各映画館によって上映する映画作品のジャンルは違いました。
また映画上映以外にも、映画館の中で組合会議を行ったり、音楽や演劇の上演を行ったりしたそうです。
そんな映画館も地方の過疎化とともに元気を失っていき、年々閉館していきました。
この「リベルテ」はボーリング場でのオーナーである合原さんがはじめた取り組みだそうです。
一般に、地方でも良質の作品を上映し続ければ、簡単にお客さんが来るのではと考えがちですが、なかなかそれだけでは運営はうまくいかないそうです。
「リベルテ」の支配人は原さんで3代目ですが、前代の支配人の時代には厳しい運営にあったそうです。

 もともと原さんは福岡で会社員として働いていました。
その後に「リベルテ」の支配人となりました。
映画館の支配人をはじめるきっかけは「日田の人々にたくさんの文化に触れてほしい。
また、日田という場所から文化を創造したい」という思いからはじめたそうです。
その思いは映画館の作りにも反映されます。
友人や知人を頼りながらつくられた「リベルテ」の内装は、たくさんの思いが込められています。
まず、映画館のスペースの他にカフェ空間が広がっています。
これは、映画を見終わったときこそ、知らないお客さんの間でも映画を観た感想で会話がうまれるのではないかという原さんの意図的な狙いがあります。
このカフェでは会話を楽しむために常連となっているお客さんもいるそうです。
またカフェの珈琲にもこだわりがあり、これも知人を通じて出来た事だそうです。
また物販のスペースも広く設けられています。
アート作品、ポストカードや、陶磁器、木工アート作品等が置いてあります。これはほとんどが日田近辺で活躍する作家さんの作品が多いそうです。
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「日田には様々は創造活動をしている作家さんがいるが、なかなかそのことを知らない人が多い。
この人達とリベルテを訪れるお客さんを繫げたかったんです」と原さん。
また、画廊スペースもあり全国で活躍するアーティストの作品がそこには展示されています。
「リベルテ」を通して世界的に有名なって作家も何人かいるそうで、そういった意味でも「リベルテ」という場所の特殊性が浮かび上がってきます。

 原さんのお話を聞いていて、たくさんの人と人の関係の中に「リベルテ」は成り立っているんだなということがよくわかります。
良い意味で人に頼り、そしてそれが人と人をつなげ、大きな原動力となります。
「リベルテ」を介して、日田の中で様々な出会いを演出しているように思います。
またその出会いは、異世代間の関係もつなぐこともします。
原さんや「リベルテ」のスタッフさんは映画上映が終わったあとに「この作品いかがでしたか?」という声掛けを上映後に必ず行っています。
こういう小さいきっかけが会話や関係性を育んでいくそうです。
ご隠居カフェの中でも、最近の若い人は、自らこのきっかけをつくろうとしないということが話題に挙がりました。
昔は、床屋や銭湯や、駄菓子屋などいろいろ地域のおじいちゃん・おばあちゃんが声を掛ける場所があり、その会話から学校では学ぶ事の出来ない社会のルールを学んでいきました。そして、この関係性の中から会話することを覚えていきます。
しかしながら、現代社会の中ではそのような地域の関係がなくなっています。その空いた穴を「リベルテ」が埋めていて、そのような空間になっているのだと思います。

 「文化を創造」という意味では、「リベルテ」では今年嬉しいことがありました。
「リベルテ」に通っている高校1年生が生まれてはじめて創った作品が大分県の賞を取りました。
この女子高生は、中学生時代から映画が好きで「リベルテ」に通っていて、高校に進学すると同時に映画同好会をつくってしまったそうです。
原さんは、「この映画作品が賞を取ったことも嬉しいが、周りを巻き込んで一つの作品が出来た事が大切なんだ」ということを仰っていました。
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 今回の第14回のご隠居カフェのサブタイトルは「映画を通したまちづくりの可能性」というものでした。
しかし、原さんのお話を聞いて、さらに「リベルテ」を訪ねて感じたことは、映画という文化活動を日田で継続して展開することもちろん大事なのですが、それ以上に映画館という空間が日田にあることが重要なんじゃないかということを考えました。
しかも、この映画館は普通の映画館ではありません。映画館があることで、人々は映画を見に行きます。
そして「リベルテ」に面白い空間や、様々な人との出会いがあることで、映画を見に行くという行為に付加価値が付き、様々な発見があります。
この発見の積み重ねがまちに魅力を与え、またそこで生活する人に喜びを与えるのではないでしょうか。
映画という文化活動を媒介としながら、たくさんの人を巻き込み、日田の魅力を全国に伝えて続けている原さんの活動はこれからも続いていきます。
まずは、「日田シネマテークリベルテ」に足を運んでみてはいかがでしょうか?
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by uk-jp | 2012-01-30 11:18 | 日田ラボ
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